ようやく秋らしい気温になったと思った次の日に、30℃近い真夏日になったりと寒暖差が激しい今日このごろ、皆様におかれまして体調など崩されていないでしょうか。
ようやく9月末頃から秋冬物が動き出してきたな、という実感があり、張り切って10月号の資材ニュースを下記豊富なラインナップでお届けしていこうと思います!!

TAILORS WORLD編集部の山本佑です。

9月の附属販売状況

9月26日付けの日経新聞15面(ビジネス1)にて「百貨店全国売上高8月3.9%増」、「スーパー売上高8月3.8%増」、「外食売上高8月9.3%増」と「3増」が横に並び、様々な要因はあれど、落ち込むよりは断然良い(お金は天下の回りもの)ので、これがスーツ業界へも動いてくれれば、ですね。

そんな9月の附属販売状況は、厳しい8月より若干反転し、前年対比103%と何とか持ち堪えました。
特に目立ったのが、フォーマルシーンの増加に依る、フォーマルアクセサリー需要増と、フォーマルウェアの代名詞であるタキシード受注が増えた(であろう)関係で、拝絹地の動きが良かったことです。

フォーマル需要増に影響!?~その壱~ 拝絹地

上記は山梨県富士吉田産のシルク50%、キュプラ50%の拝絹地、黒「106」になります。
9月で2反(80mほど)出荷し、拝絹地販売No.1になります。


*富士吉田は平安時代から始まる歴史ある産地で、富士からの湧き水が出るこの土地は、良い染色に必要な条件であるきれいな水が揃っております。紡績の工程では、47cmの生地幅に経糸を13,000も使い、さらに緯糸は120デニールの糸をダブルに撚って240デニールの驚異的な太さの糸を使っています。シャトル織機でゆっくり織ることで空気が含まれ、立体感のある生地となり、職員が常に傷がないかを点検しています。
染色、製糸、整経、紡績をそれぞれの職人が厳しい品質管理のもと製造しています。

フォーマル需要増に影響!?~その弐~ アクセサリー加工

自社アトリエや下職ネットワークの生産背景により、様々なアクセサリーを1点から作成する縫製サービスが好調でした。

蝶ネクタイ、剣蝶タイ、手結びタイ。お好みの生地で、お好みのサイズで、職人が1点1点丁寧に縫製します。

ここ最近受注増、問い合わせ増のサスペンダー加工です。
帯の生地をオーダースーツと共生地にしての作成や、もちろんそのほかのお好みの生地もございます。
留め形状、革の色、ステッチの色、金具のカラー、サイズなどカスタマイズ性も高いです。

CANONICO(カノニコ)も徐々に動いてきています!!

オーダー業界では言わずも知れた、高品質でコストパフォーマンスに優れたイタリアのテキスタイルメーカーCANONICO(カノニコ)ですが、コンバーターである鷹岡株式会社のカノニコを取り扱いを開始して、徐々に動いてきております。アパレル資材のBtoBサイト「Apparel X(アパレルエックス)」でもサンプルスワッチ含め、注文数が増加しております。

業界ニュース

葛利毛織の生地「DOMINX(ドミンクス)」取り扱いスタート

今シーズンより、当社株式会社ヤマモトにて取り扱いがスタートしました。
まずは定番「STANDARD」バンチの約90色となります。

葛利毛織工業株式会社は、大正元年に創業。昭和6年に麻・綿に変わり毛織物を手掛け、現在も先人からのローテク技術を後世に継承し、尾州伝統の価値ある商品作りを続けている日本有数のテキスタイルメーカーです。
昭和初期よりションヘル織機を導入し使い続けており、エアジェット織機など高速織機が普及する現在では、生産中止になり稼働台数も少なく、かつての名機とも言われる織機です。そのションヘル織機で創り上げられる生地は、超低速自動織機ならではの、手織りの風合いであり、ガチャンガチャンと部品それぞれがまるで一人に職人の手のように与えられた役割をこなし、繊維を傷めることなく優しくゆっくりと丁寧に織り上げます。経糸の張りも緩く遊びがある分、手触りが柔らかく、膨らみ・収縮性があり、しなやかで弾性回復率が良く、その風合いの良さがスーツ地として最適です。
また、商標である「DOMINX」(ドミンクス)は、仏語で「制覇」という意味を持つ「DOMINATION」がヒントを得たブランドネームです。

また、葛利毛織のものづくりに対する情熱は、下記ブログに書いておりますので、合わせて御覧ください。

今月の私達の活動

約2年ぶりにボタンカタログリニューアル!!

株式会社ヤマモト特設ページ: https://www.excy.co.jp/materialdept_buttoncollection_vol4.html

当社がストックしております約150品番のボタンをすべて網羅したボタンカタログがVOl.3から約2年、新たな品番を加え、廃番品をドロップした最新版、「EXCY BUTTON COLLECTION VOL.4」が完成しました。

こちらも詳細は下記ブログにて記載しておりますので、チェックしてみてください。

MIYUKI2024秋冬特設ページ開設&在庫表掲載

カノニコ、葛利毛織と、生地の話題が続きますが、当社がカット販売の代理店をしております御幸毛織(MIYUKI)の生地ですが、今シーズンより御幸毛織の協力のもと、生地*の在庫表示と、ApparelX内で掲載している生地の在庫連携が完成したので、ご案内します。
*生地については、御幸毛織オリジナル生地(ストック生地)に限り

御幸毛織のHP上でも生地の在庫表(PDF)はございますが、こちらは在庫数量も掲載しておりますので、大量の発注にも安心なのと、毎朝自動更新しておりますので、常に最新の在庫情報を得ることができます。

在庫表リンク: https://docs.google.com/spreadsheets/d/1R2h4vTCex8VqREoOOQ8KDoyg5PPfA_F0qn9UUBwx8EY/edit?gid=0#gid=0

また、下記のように在庫数(在庫ロールm数)が分かるのはもちろんのこと、着分数量(着分にカットされた生地の残数)と、その着分のm数(主には3.2mカットですが、それ以外もあるので)もご確認いただけます。ぜひご活用くださいませ。

ヤマモト周辺神田須田町情報局

お茶ノ水橋

神田川に架かる聖橋で、JR御茶ノ水駅にある、神田駿河台と文京区湯島を結ぶ、長さ80m、幅23.8mの鋼橋。
御茶ノ水の地名は、江戸時代将軍家の茶の湯の清水が、この近くで湧き出ていたことから、橋の名もその地名にちなんで付けられました。
橋の文京区側には医科歯科大、順天堂医院、地下鉄丸ノ内線駅、駿河台側には明治大学、様々な楽器店が並ぶ学生街で大変多くの人が行き交う賑やかな場所です。
当社からは電車を使わずとも徒歩10分ほどと近い場所ですので、お近くに起こしの際はそのまま当社まで足を運んでいただければ幸いです笑

(本セクション担当: 久)

まとめ

いかがでしたでしょうか。

また、上記内容についてのご注文やお問い合わせ、そのほか附属や縫製サービスのお問い合わせはこちらまでお願い致します。