TAILORS WORLD編集部の萱場です。
今回は、本格的な仕様?とも言えるサスペンダー用のボタンはトラウザーズのどこにつけるかという話です。
また、フォーマルのルールもおさらいするような形で簡単に解説したいと思います。
目次
日本のフォーマルシーンにおける時間と装いの関係
西洋諸国では、午前中の正礼装としてのモーニングコート、夜の正礼装としてのタキシードなど
国際的には時間帯で着用するフォーマルウェアは正式なルールがあります。
日本ではどうでしょうか?
日本の場合海外と異なり、正装などのフォーマルウェアを着用するシーンが少ないです。正式にドレスコードを指定されるのは宮中行事くらいではないでしょうか。
日本におけるフォーマルシーンの主な着用シーンは結婚式、披露宴ではないでしょうか。
結婚式のカジュアル化、また、そもそも厳格なドレスコードがないという実情もあり、日本人の多くはフォーマルに関するルールの知識が殆どないのが現状です。
例えば、結婚式では新郎新婦の父親はモーニングコートの着用が一般的で昼、夜で時間帯を意識することもあまりありません。
ルールーに忠実な方は結婚式や披露宴が夜の場合タキシードを着用される方もいらっしゃいますが、海外と比べると非常に少数です。
日本独特な文化ですので強く否定するつもりは全く無いのですが、正式なルールを知っておくことは大切なことだと思います。
タキシード合わせるアクセサリー
【ブラックタイ】と呼ばれるタキシードは通常、黒の蝶ネクタイとカマーバンドを合わせます。
素材はタキシードの衿に使用されている拝絹地(はいけんじ)と呼ばれる美しい光沢感のある素材と共の生地で出来た物がオススメです。
気軽なパーティー等では黒以外でエンジ、グレー、柄物で合わせてもお洒落です。
またカマーバンドの変わりに黒のVゾーンの深いUネックのベストもオススメのアイテムです。
フォーマルシーンでは、基本的にベルトはしない
タキシードやモーニングのズボンは必ずサスペンダーを使用します。
貸衣装等ではクリップで留めるタイプのサスペンダーが主流ですが、出来れば本格的にサスペンダーボタンに引っ掛けて着用するとシルエットも美しくオシャレです。
通常のベルトはNGですので、ベルト用のループが付いている物は避けた方が良いと思います。
サスペンダー用のボタンはズボンのどの位置に縫い付ける?
サスペンダーボタンの取り付け位置を説明させて頂きます。
ここでは、フロントエンドが2本、バックエンドが1本のY型タイプを例に説明いたします。そして通常はズボンの内側に付けますのでそれを元にした説明です。
まず後ろ部分ですが中央部分(縫い目がある部分です。)の2.5センチ下がった部分の左右5センチの位置にボタンを1個ずつ縫い付けます。(左右のボタンの間隔は10センチ)になります。
続いて前部分右側の位置はズボンの折り目の延長線上(大体一個目のルーブの位置)の2.5センチ下に1個付けそこから脇に8センチの部分に1個付けます。
前部分左も右部分と同じ要領でボタンを2個取り付けます。
終わりに
簡単なフォーマルシーンの着用ルールとサスペンダーボタンの取り付け位置に関して解説いたしました。
フォーマルルールは普段意識する事は、少ないかもしれませんが、ある程度型があり、そこから逸脱することは、TPOによっては失礼にあたることもあるので、簡単なルールは覚えておくと、いざというときに役立つのではないかと思います。
セレクトショップの販売から、オーダースーツの接客を経て、現職に至ります。趣味のサウナめぐりを再開できる世の中に戻ってくれることも願っています。